オスグッドシュラッダー病
- 正座した時に膝が痛い
- 膝を強く曲げた時、皿の下が痛い
- 膝の下のでっぱりがある部分が更に膨らんでいる
- 膝の下が熱をもつ事もある
- 膝の下を指で抑えると痛いが、それ以外の部分を押しても痛くない
オスグッドシュラッダー病の症状
膝の皿の下あたりに位置する骨に、変形や膨張などの異常が起き、刺激に対して異常に敏感になるものがオスグッド病です。オスグッド・シュラッター病、オスグッド・シュラッター症候群、オスグッド・シュラッテル病などとも呼ばれます。
膝の関節から下の「すね」の中心には脛骨(けいこつ)という骨があり、その膝関節の近くに脛骨粗面という盛り上がった部分があります。ここは12歳前後に発達しますが、その過程で異常が生じることがあり、子供の成長に伴って見られる成長痛の1つです。骨の変形に加えて、骨の一部がはがれる「剥離骨折」が起こる場合もあります。
この病気は成長期にある10~15歳くらいの小・中学生、特にスポーツをする少年少女によく見られるスポーツ障害としても知られています。
オスグッドシュラッダー病の原因
子供の骨は成長の過程で柔らかい骨から硬い骨へと変わっていきますが、 その間の骨はやや不安定な状態になり、運動などの刺激によって異常が生じるものと考えられています。
こうした不安定な状態は、骨の成長スピードに膝周辺の筋肉や腱の成長が追いつかず、アンバランスな筋骨格構造になることが主な要因です。こうした状態に過剰な運動による負荷が加わることでオスグッドシュラッダー病の症状が現れます。
オスグッドシュラッダー病の治療
成長に伴って骨と筋肉・腱のバランスも整い、異常のある骨も硬くしっかりしてくる為、痛みも徐々に消えていきます。殆どの場合、半年〜1年くらいで自然に治癒しますが、患部のふくらみはそのまま残ることが多いようです。
普段の痛みを抑える方法としては、患部を温める温熱療法や、股関節・膝関節の柔軟性を高めるストレッチ運動などが効果的です。また、太ももの筋肉が疲労して膝への負担が大きくなっている場合もあるので太ももの筋肉をほぐすマッサージやストレッチも有効です。
膝周辺の筋肉が柔らかいと骨の成長に伴う負担を減らせるので、足のストレッチ運動で太もも前面の筋肉「大腿四頭筋」の柔軟性を高めると効果的です。