ぎっくり腰
- 朝起き上がった時に突然腰が痛くなった
- くしゃみをしたら腰に激痛が走った
- 腰が痛くてかがめない・・・
- 腰が痛くて寝返りができない・・・
- 腰が痛くて歩くのも困難・・・
ぎっくり腰の症状
ぎっくり腰とは急性腰痛症の一種で、腰に起こる捻挫と言われています。
椎間関節(背骨の関節)や靭帯、筋膜などに起こる急性の炎症症状で、重たい物を持ち上げたり腰に強いストレスがかかった場合以外にも、くしゃみをした時や顔を洗おうと腰をかがめた時などちょっとしたきっかけでも起こります。
ぎっくり腰になると、強い痛みのため腰が前後に曲げられなくなり、寝起きや立ち座りなどの日常動作が困難になります。
ひどい場合はまったく動くことも出来ず、人に身体を触られるだけでも痛みが走るほどになります。
激しい痛みで歩けないことも
突然、腰に〝ギクッ〟とくる痛みが走るのが特徴です。さらに体を動かそうとすると、ちょっと動くだけでも腰が激しく痛んだり、激しい痛みのために歩けなくなったりします。安静状態でも、通常2~3日は強い痛みが続きます。
ぎっくり腰の原因
筋肉への急な負荷が発端に
ぎっくり腰のほとんどは、準備状態にない腰まわりの筋肉に、急な収縮が加わって起こると考えられています。
主な原因となるのは、以下のような、日常生活での何気ない動作です。
・重いものを持ち上げたとき
・布団など大きなものを持ち上げたとき
・洗面台などで、中腰の無理な姿勢をとったとき
・長時間、中腰の姿勢をとり続けたとき
・急に体をねじったとき
・床に落ちたものを拾おうとして、急に腰をかがめたとき
・段差が高めの階段を下りたとき、または上がったとき
・同じ姿勢を長時間とったあと、急に姿勢を変えたとき
・ストレッチングなどで体のウォーミングアップをせずに、急に運動したとき
・くしゃみ、咳をしたとき
※自覚症状のないまま、腰に負担をかけ続けている場合、くしゃみや咳だけでも、ぎっくり腰が起こることがあります
年代としては、若年層よりも中高年の人に起こりやすく、その要因としては、腹筋や背筋の筋力低下が挙げられます。
また、中高年になると、加齢によって背骨の椎間板の弾力性が低下し、徐々に変形していきます。そのため、くしゃみや咳などのちょっとした刺激によっても、ぎっくり腰が発生しやすい状況ができています。
また、椎間板に何らかの障害が起きている人も、ぎっくり腰になりやすいと言えます。
ぎっくり腰の治療
自分で行なうケア:安静後は軽い動作を
ぎっくり腰は、明らかな病気というよりも、突発的に起こる症状のひとつです。そのため、2~3日程は強い痛みがありますが、安静にしていると1週間~10日で痛みがほとんどなくなるのが一般的です。
ぎっくり腰を起こした直後は、横になって安静を保つことが大切です。
体を伸ばして寝ると痛みが増すので、エビのように背中を丸めて横向きになって寝るか、膝の下に枕などを入れて、あお向けに寝ます。起き上がるときは、できるだけ腰に負担をかけないような姿勢をとります。
また、やわらかい布団は腰が沈み込んで負担をかけるので、硬い布団で横になりましょう。
安静にする日数は2~3日が目安です。この時期は急性期なので、氷のうで冷やして、炎症と痛みをやわらげます。痛みが軽くなったら、冷やすのをやめ、温めるケアに切り替えて、コルセットなどで固定します。
加えて、軽めのストレッチングを行なって、筋肉を伸ばすようにします。
安静後は患部を温めたり、ストレッチングなどで体を動かしたほうが、完治は早まります。
通常、これらのケアにより、1週間から10日で痛みが消えていきます。
ぎっくり腰を起こしたあとは、再発を予防するケアも大切です。