腰椎椎間板ヘルニア
- 片側の足にひびく痛みがある
- 歩行困難になることがある
- 足の感覚がおかしく動かない時がある
- 腰の痛みが良くなったり悪くなったりする
- 何度も腰の痛みを繰り返す
腰椎椎間板ヘルニアの症状
「ヘルニア」とは、組織にできた亀裂から内容物が飛び出す状態のことを言い、椎間板ヘルニアとは、椎骨の間に挟まっている椎間板に亀裂が生じて、中の髄核というゲル状の組織が飛び出してしまう状態です。
腰をそらしたり前に倒したりすることで椎間板は強く圧迫され、髄核が飛び出し神経を刺激して痛みを生じます。圧迫によって腰痛、足の痛みや痺れなどが起こり、酷くなると感覚が失われたり足が動かせなくなるケースもあります。
また、腰より足に痺れや痛みが出やすくなるのは椎間板ヘルニアの主な症状である『坐骨神経痛』が起こっているためです。坐骨神経は人体の中で一番長い神経で、腰椎から出た神経が束になり、骨盤を通り、膝を経由して足裏まで続いています。そのため、坐骨神経に障害が生じると、腰から太もも、ふくらはぎ、足裏などに強い痛みや痺れが出るのです。また、脚に脱力感などが起こることもあります。
腰椎椎間板ヘルニアは安静にしていると痛みは収まりますが、動くと痛み出すことが多く、特に仰向けの姿勢で片足を伸ばしたまま上げた時強く痛みます。また、痛みが強い片側をかばおうとして身体が片側に傾く『疼痛性側弯』が起こります。さらに、症状が進むと長い距離を歩けなくなる間欠性跛行が起こることもあります。逆に椎間板ヘルニアでも神経に障害がない場合は、痛みが出ない場合もあります。
腰椎椎間板ヘルニアの原因
30~40代くらいになると、長年の腰椎への負担から、椎間板の強度が徐々に下がります。
そこに、重い荷物を中腰で持ち上げる、級に腰をひねるなどの無理な動作が加わると、椎間板の組織である『線維輪』に亀裂が生じ、その内側にある『髄核』という組織が背中側にはみ出してしまいます。これが椎間板ヘルニアです。はみ出した椎間板は、脊柱管を通っている神経やそれに続く神経根を圧迫します。それによって、炎症や血流障害が起こり、痛みが出ます。
椎間板ヘルニアは前屈みで仕事をしていて何かを持ち上げようとしたとき、特に物を横へ移動しようとして体をひねる時に腰部がギクッとなりやすく危険です。また、タバコに含まれるニコチンが椎間板の周囲の毛細血管を収縮させ栄養が行き渡らなくなり変性させてしまうため、喫煙も椎間板ヘルニアに繋がるリスクが伴います。
腰椎椎間板ヘルニアの治療
腰椎椎間板ヘルニアの治療法には保存療法と手術療法がありますが、この病気は自然治癒することもあるため保存療法から先に行います。
保存療法の例としては、
①激しい痛みを抑えるために局所麻酔やステロイド薬を注射する神経ブロック
②非ステロイド性抗炎症薬を使って痛みを抑える薬物療法
③痛みが落ちついたあと、筋肉を強化するための体操や、専用の器具で身体を牽引する理学療法
などがあります。
手術療法は、
①患部を背中側から切開し、ヘルニアを切除する後方椎間板切除術
②金属などで骨を固定する椎間固定術
③背中を切開せずにヘルニアを切除する新しい手術法の経皮的椎間板療法
などがあります。
整骨院では保存療法に基づいた治療を行います。平塚市、鎌倉市大船のかもめ整骨院グループでは腰椎椎間板ヘルニアの症状の改善だけではなく、再発しない為の治療プログラムを組んで根本改善を目指します。
腰椎椎間板ヘルニアの患者様は腰をかばいながら生活しているため腰だけではなく、お尻やふとももの筋肉にも負担がかかっています。
また、腰や骨盤の関節の動きが悪くなっていることも多いので、固くなった筋肉を手技治療でしっかりと緩めた後に、悪くなった関節の動きをしっかりと整えます。段階に応じて筋肉強化やストレッチなどの運動療法を取り入れて早期回復、根本改善を目指します。